弁護士と行政書士は何が違う?交通事故問題は弁護士を選ぶべき理由
交通事故の被害に遭われて相談先をお探しの方の中には、弁護士と行政書士のどちらに相談すればよいのか、迷われている方もいらっしゃると思います。
行政書士も弁護士も法律を扱う専門家ですが、両者には違いがあります。
ここでは弁護士か行政書士、どちらへ交通事故の相談や依頼をするのがおすすめかについて、詳しく説明していきます。
弁護士と行政書士の職務範囲の違い
弁護士の職務は、弁護士法第3条に規定されています。
「訴訟事件、非訟事件及び審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件に関する行為その他一般の法律事務」です。
簡単にいいますと、法律相談や交渉、契約書などの書面の作成、裁判などの法律事務すべてです。
そして、弁護士以外の人は基本的に、これらの法律事務を業務として行うことができません。
一方行政書士の職務は、官公署に提出する書類その他権利義務又は事実証明に関する書類を作成することです(行政書士法第1条の2)。
つまり、法律相談や交渉、裁判などは行政書士の業務範囲に含まれていないのです。
従って、行政書士は交通事故の相手方との示談交渉をあなたに代わって行うことはできませんし、裁判で代理人となることもできません。
弁護士に依頼するメリット
このように、行政書士は書類の作成はできても、実際の交渉や裁判を行うことはできません。
交通事故でご本人に代わって弁護士が相手方保険会社との示談交渉を行えば、獲得できる損害賠償金の金額は、ほとんどの場合で増額します。
任意保険会社は、一般の方に対して示談金の提示を行う際には裁判で用いられる「裁判基準」よりもはるかに低い独自に設定した基準(「保険会社基準」などと呼ばれます。)によって損害賠償金の額を計算しますが、弁護士が介入することで、裁判基準に近い金額での合意が可能となるからです。
また上記でご説明したように、弁護士は行政書士と違って訴訟を提起することもできます。
ですから弁護士であれば、裁判になることも見据えた交渉を進めていくことが可能です。
行政書士に書類の作成のみを依頼したとしても、その後に示談交渉や裁判を行うことが必要となった場合にはその時点で新たに弁護士に依頼しなければならないことになる可能性もあるのです。
また、行政書士は交渉ができないため、せっかく専門家に依頼しても相手方とのやり取りは自分自身で続けなければならず、自分の負担は結局あまり減らないこともあります。
弁護士であれば相手方とのやり取りも含めてご依頼者に代わって行いますので、保険会社とのやり取りによる精神的負担や時間的な負担もなくなるという大きなメリットがあります。
さらに、当事務所のように交通事故を得意とする法律事務所であれば交通事故に関わる法律や裁判例の知識も豊富です。
また、賠償金を増額させるために必要となる情報をもらさずスムーズに調査することも得意です。
当事務所はこのようなノウハウを用いて、ご依頼者にとってできる限り有利な結果となるよう尽力いたします。
費用について
弁護士よりも行政書士に依頼した方が費用が安くなるのでは?とお考えの方もいらっしゃると思います。
しかし一概にそうとは言えません。
まず上でも触れましたように、行政書士に依頼して書類を作成してもらってもその後弁護士に依頼する必要性が生じるケースは多々あります。
その場合には、行政書士に依頼する費用と弁護士に依頼する費用の両方が発生しますので、当初より弁護士に依頼しておいた方が費用面でも有利となることは多いでしょう。
また弁護士に依頼すれば、獲得できる損害賠償金の額が増える可能性が高いですから、弁護士費用が発生したとしてもトータルでは得になることがほとんどです。
さらに、最近では多くの方の保険に弁護士費用特約が付帯しています。
この特約を利用すれば弁護士費用を保険でまかなうことができますので、通常ご依頼者の負担は出てきません。
従って、費用面を気にして弁護士ではなく行政書士を選択される必要はないと思います。
具体的な弁護士費用や弁護士費用特約についても丁寧にご説明いたしますので、まずはぜひお気軽に当事務所にご相談ください。
交通事故でお困りの場合には弁護士にご相談ください
いかがでしたか?
交通事故の損害賠償請求の場面では、行政書士の業務範囲では制限があるということがお分りいただけたかと思います。
初めから弁護士にご依頼いただくことで、そのような場面でも安心してサポートを受けることができます。